あるシングルファザーの裁判日誌

寡夫控除は不公平だとして行政訴訟を起こしたシングルファザーのブログ



第094回国会 大蔵委員会 第12号 議事録

昭和五十六年三月三十日に開かれた参議院大蔵委員会の議事録の一部を抜粋します。ちなみに文中の「係累」というのは扶養親族のことです。それにしても論理的整合性に欠ける答弁です。突っ込みたい!

 

○多田省吾君 次に、所得税改正に絡みまして寡夫控除問題及び父子家庭問題で若干質問したいと思います。
 今回の所得税法の改正で寡夫控除がなされますが、このことは評価しますけれども、五十六年度でどのくらいの予算額になるのか。また当初厚生省は所得制限なしで要求しておりましたが、大蔵省は収入ベース四百三十万円、実質収入ベースで三百万円と所得制限を行ったのは何ゆえか。また女性の寡婦控除は所得制限がないのに、男性の方の寡夫控除にこのように所得制限ありという差別待遇した理由は何なのか、その辺をお伺いします。
政府委員(梅澤節男君) 今回の所得税法の改正で寡夫、いわゆる男のやもめに対する控除を新設することをお願いしているわけでございますが、これは従来から国会でも御議論がございまして、こういう制度を設けるべきではないかという御議論がございまして、私どもも政府の税制調査会などでも御議論をいただきまして、父子家庭のための措置として税制上この控除を新設することにいたしたわけでございます。
 ただ、お尋ねの件でございますけれども、男性の場合は女性の寡婦の場合と違いまして、たとえば奥さんが亡くなったり、あるいは奥さんと離婚をした、その後すぐ何と申しますか、大体男の方はそのまま働いておられますし、あるいは事業を継続しておられるということで、直ちに女性の寡婦の場合と違いまして、つまり女性の寡婦の場合はだんなさんが亡くなられますと、翌日からいわば家庭を支える柱がなくなるというふうな事態になりますけれども、男性の場合はそういうことではなかろうということでございまして、やはり同じ「寡ふ」という場合でも男性と女性との間におのずから区別があってはしかるべきではないかということで、今回の男性の寡夫控除の場合は。女性の場合と違いまして係累のない場合は対象にならない。係累と申しましても特に子供さんがあって、しかもその子供さんが基礎控除額以下の収入しかない場合に限るということでございます。そういう考え方に立っておりますので、あらゆる男性の寡夫についてこの控除を認めるということではなくて、やはりある種の社会保障的な観点から見ますと、所得制限があってしかるべきであろうということで、現在女性で係累のない場合に所得額三百万円、これは給与収入ベースにいたしますと四百三十万円になるわけでございますが、それとのバランスをとりまして、所得金額三百万円以下の方に限定するという考え方をとっておるわけでございます。ちなみに五十四年の民間給与実態調査によりましても、男性の場合の平均給与がおよそ三百三十万円でございますので、平均的なサラリーマンの寡夫は今回の所得制限で十分カバーできるであろうということでございます。
 なお、お尋ねの減収額につきましては、約二十億円と見積っております。