フレンチトースト訴訟

父ちゃん大法廷に立つ(計画)



2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

憲法14条1項適合性の判断基準について

今回の訴訟では、所得税法の寡夫要件が、憲法14条1項について合憲か違憲か争うことになります。 その判断基準としては最高裁が次のように言っていて、これが標準的な解釈となっています。 「憲法14条1項は,法の下の平等を定めており,この規定が,事柄の…

裁判官の覚悟

戦後に最高裁で違憲判決がでたのは10例しかありません。違憲判決を出す瞬間は、歴史が変わる時。判事にとってはクーデターをおこすようなものなのかもしれません。一審は地裁ですが、地裁の裁判官にとって、もし違憲判決を出すことになったとしたら、これは…

大蔵委員会議録(3)

(つづき) 大倉政府委員 お話が私どもの担当者の方にございましてから急遽調べましたでございますが、現在わかっております限りでは、イギリス、西ドイツ、フランスともに寡婦控除があり、それは同様に男やもめにも適用になるという仕組みのようでございます…

大蔵委員会議録(2)

(つづき) 坊国務大臣 大変むずかしい問題です。未亡人に対して寡婦控除があって、男やもめに対しては控除がない、これはおかしいじゃないか、こういうご意見ですね。それは私は非常に不公平に扱うということでなしに、世の中で労働をやって生活をしていくこ…

大蔵委員会議録(1)

第80回国会衆議院大蔵委員会議録昭和52年3月23日午前10時33分開議(一部抜粋)只松委員 いま新憲法下に、男女平等ということになりました。とかくまだ男の方が強くて男性が封建的である、女性の方が弱いのじゃないか、こういう意見が横行といいますか、言…

寡夫控除ができたきっかけ

さて、寡夫控除の成り立ちですが、立法府の裁量の範囲ということなら少し勉強しなければなりません。もともと旦那さんを戦争で失った女性のために寡婦控除がつくられたようですが、昭和52年の衆議院大蔵委員会で社会党の只松議員の要求がきっかけで寡夫控除…

被告は誰でしょうか

訴状に書いた被告は、『国 代表 法務大臣』です。実際に裁判に出頭してくるのは、誰になるんでしょうね。判例の場合は税務署の人のようでした。今頃、答弁書の準備をしているでしょうか。もしかしたら、このブログも読んでいるかもしれません。勿論、読まれ…

判例の研究(4)

『行政訴訟は被告が強いなぁ』というのが判例を見た印象です。裁判官の考え方も勉強になりました。被告側の言い分なのかもしれませんが、【著しく不合理とはいえない】なんて言い方もありなんですね。それって、理不尽でもちょっとなんだから我慢しなさいっ…

判例の研究(3)

控訴審の判例福岡高等裁判所 平成6年2月28日平成5年(行コ)第27号寡夫控除と寡婦控除との区別の合憲性。 寡夫控除と寡婦控除とでその適用に差異があるのは憲法一四条一項(法の下の平等)に反するとの納税者の主張に対し、所得税法が総所得金額が基…

判例の研究(2)

判例第一審の判例福岡地方裁判所 平成5年10月28日平成5年(行ウ)第12号棄却理由より抜粋所得税法上、寡婦控除と寡夫控除で適用要件が異なることは、原告指摘のとおりである。そこで、この区別と憲法一四条一項との関係を検討するに、寡夫控除の制度…

判例の研究(1)

被告側、つまり国側としては棄却を望む答弁書がでてくるはずですが、その理由として、寡夫控除と寡婦控除の要件の差異は合憲であるとした平成5年の判例を出してくると思います。こちらはそれに反論しなければなりません。そもそもその判例というのはどういう…

のんびり更新です

訴状提出から1カ月たちましたが、口頭弁論まで、まだ1カ月あります。長いですね。何回ぐらい口頭弁論が開かれるのかわかりませんが、いつになったら終わるんでしょうね。ところで世の中には父子家庭を支援する団体がありますが、私は無縁です。みなさんにご…

勝率1割

行政訴訟が原告勝訴となるのは1割ぐらいだそうです。それだけ聞くと勝てる気がしません。それから被告に対する敵意が湧いてきません。不公平な法律を作った本人ではないからです。裁判は戦いですから、もっと闘争心が必要なのでしょうが、国に対して憤りを感…

口頭弁論は5月18日

裁判所から連絡があり、事件番号が伝えらえました。そして第1回口頭弁論は5月18日に決まりました。民事の場合は被告が欠席する事が多いようですが、行政訴訟の場合はどうなんでしょうね。ともかく、裁判は開かれる事になりました。頑張りましょう。